キャンプの楽しみのひとつは、キャンプ飯。ここぞとばかりに凝った料理を手がける人も多いのではないでしょうか。その分、ご飯は、手軽に失敗なく炊いて準備しておきたいものですよね。
キャンプ場でご飯を炊くには、メスティンが必要だと思っていませんか?メスティンで炊くのもひとつの方法ではありますが、メスティンでの炊飯は、時には失敗もしますよね。水加減を間違えてべちょべちょになったり、あるいは芯が残って固い、など、残念な状況になることがあります。
実は、メスティンによる炊飯よりも、もっと手軽で失敗のない炊飯方法があるのです。
初心者キャンパーで、メスティンをまだ持っていない方や、メスティンでご飯を炊くことに慣れていない方にも、ぜひおすすめするアイテムです。
そこで、こちらの記事では、
- キャンプで美味しくご飯を炊くアイテムが100均にある?
- ご飯を炊くキャンプグッズ炊飯袋とは?
- 炊飯袋はどの100均に売られているの?
- 意外と簡単!炊飯袋の使い方
について説明していきます。
この記事をお読みいただくと、100均で購入できる炊飯袋のメリットや使い方について詳しく知ることができ、次回のキャンプに炊飯袋を持っていくか、参考にすることができるでしょう。よりキャンプを充実したものにできるよう、ぜひ最後までお読みください。
キャンプで美味しくご飯を炊くアイテムが100均にあるのを知っていますか?
電源がないキャンプサイトでは炊飯器が使えません。そのような環境でも、ご飯はおいしく炊きあげたいですよね。炊飯というと火力の調整が必要であり、難しいイメージがあります。
しかし、簡単にご飯を炊ける方法もあります。ご飯を簡単においしく炊くアイテムが100均で販売されているのをご存じでしょうか。
こちらで、その詳細を紹介いたします。
近年キャンプアイテムも豊富に揃っている100均
近年、100均はキャンプアイテムに力を入れています。入り口付近にキャンプアイテムのブースを設けて目立たせてるお店も少なくありません。
100円均一というお求めやすいお値段のわりに、高いクオリティを実現しており、アウトドア専門店のアイテムにひけをとらないレベルのアイテムも多くあります。
100均で売っている美味いご飯を炊くための人気キャンプアイテム炊飯袋
100均で売っている美味しいご飯を炊くための人気キャンプアイテム、それは「炊飯袋」です。キャンプではお米はメスティンで水から炊くもの、という固定概念を壊すアイテムといえるでしょう。キャンプにはもちろん災害時にも役立つので、常備しておくとよいアイテムです。
ご飯を炊くだけなのに本当に必要なの?などの疑問まで徹底的に解説していきます
炊飯袋といわれても、聞き慣れない言葉ですよね。「袋でご飯を炊く」と説明されてもよくわからず、頭の中にさまざまな疑問を思い浮かべるのではないでしょうか。ご飯を炊くだけなのに本当に必要なの?おいしいの?うまく炊けるの?・・・ひとつひとつの疑問に対して丁寧に解説していきます。
ご飯を炊くキャンプグッズ炊飯袋とはどんなものなの?
それでは、ご飯を炊けるといわれている100均のキャンプグッズ「炊飯袋」とはどのようなものなのか、炊飯袋の概要について以下で説明させていただきますね。
ご飯を炊くキャンプグッズ炊飯袋はどんな素材や材質で作られているの?
ご飯を炊くキャンプグッズ「炊飯袋」は、ポリプロピレンなどのプラスティック素材でできています。ポリプロピレンは、耐熱性や耐衝撃性に優れた素材であるため、食品包装にもよく使われます。
炊飯袋は、袋の上部の片側が二重になっています。中にお米を入れたら、この二重部分を折り返すとお米が外に出ない構造になっています。出汁やお茶っ葉を入れるパックをイメージしていただくとよいでしょう。
ご飯を炊くキャンプグッズ炊飯袋は何枚入りで売られているの?
ダイソーは110円(税込)で10枚入りです。
セリア、キャンドゥといったほかの100均は110円(税込)で4枚入りです。
ご飯を炊くキャンプグッズ炊飯袋の価格はどのくらい?
110円(税込)です。
最近増えている高価格帯のアイテムではなく、110円(税込)という価格なので手軽に買いやすいですね。
ご飯を炊くアウトドアグッズ炊飯袋はどの100均に売られているの?
それでは、手軽にご飯を炊くことができると人気の炊飯袋。どの100均に売られているのでしょうか。100均大手の3社を見てみましょう。
ダイソー
ダイソーで炊飯袋は販売されています。ほかの100均は4枚入りで販売していますが、ダイソーだけが10枚入りを販売しています。ダイソーだけ枚数が多いですが、その分ほかの100均よりクオリティが劣るかというと、そうでもありません。不織布で厚みのあるしっかりとした生地で、使用するにあたって心配な点はありません。たくさんの枚数を欲しい人はダイソーの炊飯袋がおすすめです。
ダイソーの炊飯袋は、アウトドア用品コーナーに並んでいることが多いです。
ほか、ダイソーの「パカッと!調理用袋」もお米を炊くことに使えます。
一度に多くのお米を炊きたい場合は、こちらを使用するとよいでしょう。2合程度まで炊くことができます。
袋の底面にスリット(切れ目)があり、湯煎や調理後に開封して中身を取り出すことができます。
お皿に移さず、袋のまま食べることも可能です。洗いものをしたくないとき、お皿がない場合などに便利です。
セリア
セリアにも、人気の炊飯袋は販売されています。
構造や使い方は、ダイソーの炊飯袋と同じです。
説明書には、「使用後のお湯はスープやフリーズドライ食品に使える」という記載があります。使用後のお湯をインスタントのスープやお味噌汁に注ぐと、ご飯のおともに汁物が完成しますね。
少ない水を最大限活用させたい、キャンプや災害時には非常に便利です。
キャンドゥ
生活アイテムや消耗品の展開を得意とするキャンドゥにも、炊飯袋は販売されています。
枚数はセリアと同じ4枚入りです。
ほか、100均アイテムではありませんが、より本格的に何度も利用したい場合は、「ハイゼックス炊飯袋」という炊飯袋もあります。こちらだと1袋で1合炊くことができます。お米の量、水の量ともに0,5合と1合のところに線が入っています。計量カップがなくても、お米と水をどの程度入れたらよいかがわかるので便利です。こちらのハイゼックス炊飯袋は、1958年に製造された日本ブランド製です。日本赤十字社各都道府県支部の7割以上で防災グッズとして使用されています。信頼性の高いアイテムといえますね。
意外と簡単!100均のご飯を炊くキャンプグッズ炊飯袋の使い方
「炊飯袋」とは聞き慣れない言葉で、炊飯袋でご飯を炊くなんて、ハードルを高く感じてしまうかもしれません。しかし、炊飯袋での炊飯は、実は意外と簡単です。
そもそも、なぜ袋でお米が炊けるのか?についてこちらで説明いたします。
炊飯というのは、米のデンプンを糊化させる作業ということです。
炊飯は、米を「炊く」という表現をしますが、工程としては、米を煮て、湯切りしたら蒸す、というものになります。ですので、鍋の中に炊飯袋を入れて「米を煮て」、15分~20分経った後蒸らせば、米は炊き上がり、ご飯になるというわけです。火加減など気にしなくてすむシンプルな炊飯方法ですよね。それをできるようにしたアイテムが炊飯袋というわけです。
この方法だと、クッカーを焦げつかせる心配がありません。それが、メスティンなどほかのクッカーを使った炊飯方法との大きな違いでもあります。
調理方法については、商品裏側にも詳しく説明が記載されています。読むとわかるので、初めて使う人でも安心して購入できます。
また、注意事項として次のようなことが記載されています。注意して使用してください。
- 直火や電子レンジ、オーブントースターでは利用できない
- 湯炊き中にお湯が減ったら水を足すこと
- 炊いたご飯はできるだけ早く食べること
- 袋は強くひっぱらない
- 小児の手の届かないところに保管すること
- 直射日光・高温多湿の場所を避けて保管すること
- 火や熱源のそばに置かないこと
- 本来の用途以外に使用しないこと
お米を計量カップなどで測り袋に入れる(袋のサイズに適した量を入れる)
まずはじめに、軽量カップなどでお米の量を測り、袋の中に米を入れましょう。
お茶椀1杯分なら1/2合(約75g)、どんぶり1杯分なら2/3合(約150g)と記載されています。
お米を袋に入れるときは、もっとたくさん入れたいと思ってしまうかもしれませんが、湯炊き中にお米は膨らんでいくので、多くても2/3合までにとどめておいたほうが安心です。
また、お米に事前に浸水させる必要はありません。準備に時間がかからなくてよいですね。
ちなみに、本来であれば、お米の量と水の量は1:1または1:1,2といわれており、それにあわせてお米や水の量を測る必要があります。
しかし、こちらの炊飯方法では、水の量は量りません。たっぷりのお湯を用意するだけでいいのです。つまり、水の量を測らないので、お米の量も厳密には測らなくてもよいといえます。いってしまえば計量カップもいらないということです。この点も、キャンプや非常時に手軽に使えてありがたい点ですね。
お米を入れたらこぼれないように2重になっている部分をひっくり返す
お米を袋に入れたら、こぼれないように2重になっている部分をひっくり返して口を閉じます。これで蓋をした状態になります。その後、無洗米であればこのまま沸騰したお湯に入れてください。普通米であればこの状態でもみ洗いをしましょう。商品裏面の説明書きにも、ワンポイントアドバイスで、「お米を袋に入れてから流水でもみ洗いするとより美味しく炊き上がる」と記載されています。
15分〜20分程度沸騰したお湯に入れご飯を炊く
お湯の量を量る必要はありません。とにかくたっぷりのお湯をお鍋に用意して沸騰させましょう。途中でお湯が足りなくならないように、はじめから、多めの量を用意するのがよいです。
なぜなら、蓋をせずに炊いていくので、途中で水が蒸発するのと、お米が水を吸ってかなり湯量が減ってしまうからです。多くのキャンパーが、途中で水が足りなくなって慌てて足しています。はじめから多めにたっぷりと入れましょう。
炊く時間は15分~20分が目安です。はじめ、沸騰したお湯の中に袋を沈めます。蓋をせずにぐつぐつ煮てください。柔らかめが好みの人なら20分程度沸騰させるとよいでしょう。時間が経つと、お湯が濁ってきます。お米の成分がお湯に溶け出しているのでしょうね。
ちなみに、沸騰させるお湯は、必ずしも飲料用のものでなくて構いません。直接口にするわけではないので、雨水や川の水といった非飲料用の水を使うこともできます。これは、キャンプ時や災害時など、飲料用の水の確保が貴重な場合にとても助かりますね。
ご飯が炊けた後メスティンなどの容器にうつし蒸らしを行う
沸騰したお湯で15分~20分湯炊きしたあと、火を止め鍋のお湯を捨てます。その後、15分程度蒸らします。水切りしたお米入りの袋を、メスティンなどの容器に移して蓋をして蒸らしてください。メスティンなどがその場になければ、そのままお湯を捨てた後のお鍋の中で、蓋をして蒸らしても大丈夫です。
もし、炊き上がったご飯に、芯が残った場合や冷めてしまった場合は、再度湯炊きをするよう記載されています。
しかし、実際に試したキャンパーによると、再度湯炊きをすると、芯はなくなったものの、ベちゃべちゃとした状態になりおいしくなかった、と証言している人もいます。再度湯炊きをするかどうか決める際は、判断は慎重にしましょう。
蒸らし終えたら炊飯袋での調理完了!
袋の封をしていた部分を開けば、中のものを取り出すことができます。はさみで切って出すこともできます。
片付けも簡単です。焦げ付きなどがないので、湯炊きした鍋をさっと洗い流すだけですみます。水の使用が少なくすむ点がいいですね。
炊き上がりのご飯の味は、炊飯器で炊いたご飯と遜色ないといわれています。
ただし、アウトドアでの使用では、風や気温に大きく影響を受けて、沸騰具合や水の蒸発加減などがその時々で変わってくるでしょう。毎回安定した味を出すのは難しいかもしれません。その点を理解した上で使用するようにしましょう。
また、炊飯袋は、お米以外を入れることもできます。例えば、お肉。お肉を入れて茹でれば、灰汁が炊飯袋の内側にとどまるので、茹で汁に灰汁があまり流れ出てきません。茹で汁をほかの調理にも活用しやすく、同時に複数調理がしやすいです。
炊飯袋は、キャンプでの使用はもちろんのこと、防災用に常備しておいたほうがいいアイテムにもなります。炊飯袋があると、あとは、熱源とお鍋と水があればご飯を炊くことができます。沸騰中のお湯でレトルト食品の温めやゆでたまご作りなどを同時に行えば、それだけで食事が完成し、燃料の節約にもなります。炊飯袋はかさばる物でも腐る物でもないため、備蓄のハードルが低いアイテムです。ぜひ炊飯袋を備蓄アイテムに加えてみませんか。
一度、炊飯袋を試しに体験しておくと、災害時にも抵抗なく使用することができるでしょう。ぜひ次のキャンプの炊飯には、炊飯袋を使用してみてはいかがでしょうか。
キャンプでご飯を炊くのに最適な100均グッズをご紹介まとめ
ここまで、100均のご飯が炊けるキャンプグッズ「炊飯袋」について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事のポイントは、
- キャンプで美味しくご飯を炊くアイテムが100均にあった
- ご飯を炊くキャンプグッズ「炊飯袋」とは、袋に米を入れて湯炊きするだけで炊飯ができるという便利アイテム
- 炊飯袋は、ダイソー、セリア、キャンドゥといった100均で売られている
- 炊飯袋の使い方は「袋にお米を入れてお鍋で煮て、蒸らすだけ」と意外に簡単だった
という点です。
Outdoor Rootsでは、ほかにもキャンプにまつわるさまざまな記事を掲載しています。便利なキャンプグッズの紹介などされているので、次回のキャンプに取り入れたくなること間違いありません。ぜひ今後もより充実したキャンプを楽しむために、ぜひお読みください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。