野外を活動拠点とするキャンプでは、電源が限られていることも多く、食材や飲料の保冷のためにクーラーボックスが重宝します。食材は安心して口にできるように、その衛生管理の必要性からも保冷は欠かせないものです。また、飲料の保冷も必要です。楽しい食事時間のおともに晩酌にキンキンに冷えたビール!暑い季節であれば、熱中症対策に水分補給も必要です。
しかし、キャンプの準備には何かと出費がつきものです。特にキャンプ初心者は、はじめにさまざまなキャンプグッズを購入する必要があります。さらに、出かけてからも交通費に食費にと出費はかさみます。そのような中で、クーラーボックスも用意する必要があります。クーラーボックスは、アウトドア専門店や釣り具屋、ホームセンター、ネットなどでさまざまなものが売られています。そのような中で、安価で性能のいいクーラーボックスが用意できたらどれだけよいでしょうか。
そこで、こちらの記事では、
- 100均の発泡スチロールの箱タイプのクーラーボックスが最強?
- 100均の発泡スチロールの箱タイプはなぜ人気なのか?
- ダイソーの発泡スチロール箱クーラーボックスの基本スペックと気になる質問
- ダイソーのほかに発泡スチロール箱クーラーボックスを販売している100均はあるか?
について解説していきます。
この記事をお読みいただければ、安価でクーラーボックスを手に入れることができ、キャンプで食材や飲料の保冷に困らなくなることでしょう。ぜひ最後までおつきあいください。
100均の発泡スチロールの箱タイプのクーラーボックスが最強?
キャンプにクーラーボックスは必要な存在ではありますが、購入費用などの問題を考えると、安価に購入したい方も多いでしょう。
安価に購入できるお店といえば100均です。近頃の100均は、キャンプグッズの品揃えも豊富で、クオリティも高いと評判です。100均の発泡スチロールの箱タイプのクーラーボックスはどのようなものなのか、以下で紹介していきます。
100均にある発泡スチロールの箱タイプのクーラーボックス
なんでも揃うといい切ってよいほどの100均。もちろんといってもよいものでしょうか。発泡スチロールの箱タイプのクーラーボックスも売られています。
発泡スチロールは、そのほとんどが空気で構成されており、熱伝導率が低く外気の影響を受けにくいといわれています。そのため、保冷効果に優れており、クーラーボックスにぴったりなのです。
価格も安くサイズも選べて非常に便利ですよね
100均で売られている発泡スチロールの箱タイプは、100円ではなく、高価格帯のアイテムになります。それでもアウトドア専門店などほかで購入することを考えると、価格はずいぶんと手頃です。サイズは、コンパクトな傾向ではあるものの複数展開されており、缶がちょうど入る高さのもの、ペットボトルがちょうど入る高さのものなどが販売されています。用途や物量に合わせて選ぶことができて、便利ですね。
今回は100均の発泡スチロール箱の人気の秘訣について解説します
クーラーボックスが100均で手に入ることはありがたい反面、その機能や耐久性に支障はないのか、不安に感じる人も多いのではないでしょうか。
しかし、心配は無用です。100均の発泡スチロール箱であっても十分に保冷することができますし、保冷力以外のメリットもたくさんあるのです。
今回は、100均の発泡スチロール箱がなぜ人気なのか、その理由をさまざまな角度から徹底解説していきます。
100均の発泡スチロール箱はなぜ人気なのか?
100均の発泡スチロール箱は、100均という価格の安さが人気なのはもちろんですが、人気の理由はそれだけではありません。ここでは、人気の3つの理由を説明します。
釣りなどのアウトドアの際に使い捨てできるから
釣りを楽しむ人にとって、釣った魚を入れるものとしてクーラーボックスは欠かせません。しかし、魚は生き物。どうしても生臭い臭いというものが発生します。釣ったばかりの魚には臭いはないのですが、トリメチルアミンオキサイドという旨み成分の物質が、時間の経過とともに分解され、臭いのもととなるトリメチルアミンという物質を発生させます。クーラーボックスにはしばらく魚をとどめおくことが多いでしょうから、発生した臭いを拭い切ることは困難になりがちです。
そのため、釣り用のクーラーボックスを、食材や飲料入れのクーラーボックスと併用して使用することに抵抗感がある人は少なくないでしょう。釣り用のクーラーボックスと、食材や飲料を入れるクーラーボックスを分け持つ人も多いですが、クーラーボックスを複数持つと保管場所の問題が生じます。
100均の発泡スチロール箱であれば、その都度使い捨てすることができ、臭いの問題や保管場所の問題を解決することができます。
ちなみに、発泡スチロールはその形状から加工しやすい点も特徴です。蓋を切り抜いて釣った魚の投入口にするなど、使いやすいように改造することもできて便利です。このような点からも、発泡スチロール箱クーラーボックスは、釣り用のクーラーボックスとしての使用に向いているといえます。
普段キャンプにいかない人でもサクッと購入できるから
キャンプ初心者は、当然、キャンプに必要なキャンプグッズを持ち合わせていません。さまざまなキャンプグッズを揃えるにはお金がかかります。節約できる点は節約して、気軽にキャンプにのぞみたいものですよね。
また、たまにしかキャンプに行かない人にとっても、たまにしか行かないキャンプのためにクーラーボックスを家に保管し続けるのは、保管場所や管理の問題もあり、負担になるものです。クーラーボックスはその都度購入して使い捨てするほうが、利便性に適っているのではないでしょうか。
このような人たちからすると、クーラーボックスに関しては、日本全国に身近にある100均で、安価にサクッと購入するのが賢い選択のひとつといえます。
元々の質量が重くないので持ち運びがしやすい
本来のクーラーボックスは、それなりの重量があります。大容量のハードタイプのものであれば、10キロを超える物も少なくありません。100均の発泡スチロールの箱タイプのクーラーボックスであれば、数百グラムと非常に軽量で持ち運びしやすいです。女性ひとりでも難なく持ち運べる重さです。クーラーボックスは、中味に飲料などを入れるので重たくなりがちです。クーラーボックス自体が軽いのは、非常に助かりますね。
ダイソーの発泡スチロール箱クーラーボックスの基本スペックと気になる質問
では、100均最大手ダイソーで販売されている発泡スチロール箱クーラーボックスの性能はどのようなものなのか、詳しく説明していきます。
発泡スチロール箱クーラーボックスのスペック
ダイソーの発泡スチロール箱クーラーボックスには、3つのタイプがあります。
①日本製発泡クーラーBOXダークブルー 150円(税抜)
本体のみに紐がついているタイプです。蓋には紐がついておらず、風に飛ばされる危険があるため、屋内利用などに向いています。
②日本製発泡クーラーBOXインナー付 300円(税抜)
①とサイズは同じですが、中にインナーケースが装備されています。
インナーケースだけを取り出して洗うことができるため、手入れが楽になるというメリットがあります。また、紐で本体と蓋が繋がっているため、蓋が風で飛ばされないという点もメリットです。
③日本製発泡クーラーBOXロング 300円(税抜)
こちらも、紐で本体と蓋が繋がっているため、蓋が風で飛ばされないというメリットがあります。ロングタイプは、一番ゆとりのあるサイズで、保冷剤を詰め込める余裕があります。長時間保冷したい場合などは、たくさん保冷剤を入れた方がいいため、ロングタイプを購入するのがよさそうです。
保冷剤がいるの?
保冷剤は必要です。保冷剤を入れることにより保冷力が高くなりますので、十分な量の保冷剤を入れた方がよいです。
そもそも、クーラーボックスに使われる素材は主に
- 真空断熱パネル
- 発泡ウレタン
- 発泡スチロール
の3種類があり、保冷力は、真空断熱パネル>発泡ウレタン>発泡スチロールの順です。
発泡スチロールはほかの素材に比べると保冷力は弱いため、保冷剤で保冷力を補う必要があります。長時間冷やしたい場合は、保冷剤を多めに入れたり、特に冷やしたいもののまわりに保冷剤を巻き付けるなど、工夫する必要があります。また、保冷剤の置き場所にも気をつけましょう。クーラーボックスの底、上、横、隙間などできるだけまんべんなく置くことが大切です。
ちなみに、保冷剤がたくさん用意できないときは、箱の中に保冷バッグを入れてその中に冷やしたいものを入れることで、保冷効果が高まります。または、箱の内側と、余裕があれば外側にもアルミシートを貼るといいでしょう。保冷効果のあるものを複数重ねて利用することで、保冷力を高めることができます。
ペットボトルは何本入るの?
前述③のロングタイプのクーラーBOXであれば、500mlペットボトルが6本立てて入ります。ダイソーの発泡スチロール箱クーラーボックスはコンパクトサイズのため、2Lのペットボトルは入れることができません。
バッグのようにかけられるけど耐久性は?
では、発泡スチロールの耐久性はいかほどでしょうか。
発泡スチロールは、紫外線や雨風にさらされなければ半永久的に性能を維持することができるといわれています。長時間、直射日光や雨風が当たる場所に置くことは控えるようにしましょう。
また、ダイソーの発泡スチロール箱クーラーボックスには紐があるので、バッグのように肩にかけることができます。しかし、ボックス自体は軽いのですが、中に重い物を入れている場合は、その重さから紐がちぎれる危険性もあります。発泡スチロール箱クーラーボックスの破損にもつながります。中に重い物を入れている場合は、両手で底を支えて持ち運ぶほうが安全といえるでしょう。正しく丁寧に取り扱うよう心がけることで、長持ちします。
水漏れはする?
発泡スチロールは、発泡ビーズの集合体で、発泡ビーズ同士がしっかりとくっついているため、水を通しにくいといわれています。とはいうものの、わずかな隙間から水が染み出すこともあります。
発泡スチロール箱クーラーボックスは、あくまで保冷容器であり、水を溜め置く容器ではないと認識して取り扱いましょう。対策として、氷などを入れるときは袋に入れてから発泡スチロール箱クーラーボックスに入れることです。水漏れが心配なときは、箱の内側にビニールシートや防水シートを張ることも検討しましょう。
他に発泡スチロール箱クーラーボックスを販売している100均はあるの?
100均最大手のダイソーは、発泡スチロール箱クーラーボックスを販売しています。
では、ほかの100均企業は販売しているのでしょうか?ダイソーに続く大手のセリア、キャンドゥの状況を説明します。
セリア
セリアでは、発泡スチロール箱クーラーボックスは販売されていません。
かわりに、アルミシートを使ったさまざまなタイプの保冷バッグが販売されています。
例えば、ボックス型の保冷バッグがあります。この中には350mlの缶が9本入ります。ダイソーの発泡スチロール箱クーラーボックスよりも本数を多く入れることができます。Wファスナーのため、両側から開け閉めできる点もありがたいです。
ショルダー型の保冷バッグもあり、こちらには500mlペットボトルが4本入ります。肩からかけることができるため、持ち運びしやすいですね。
また、マチ底が広いタイプの保冷バッグもあります。こちらは、マチが最大で18㎝と底が広いため、食材や飲料を安定しておくことができます。移動中でも中が傾きにくく安心です。底が広いため、500mlペットボトルを横に寝かせて並べることも可能です。
セリアの保冷バッグはおしゃれでデザイン性に優れた物が多くあります。自分の好みのものを見つけて手に入れたいですね。
キャンドゥ
キャンドゥでも、発泡スチロール箱クーラーボックスは販売されていません。
ただし、ボックス型ではありませんが、バスケットタイプのものがあります。
ハンドル付きバスケットという商品で、ハンドルは軽くて丈夫なアルミフレームです。バスケットの底には脚がついているので、床や地面に置いても直置きにならず、衛生的です。脚の支えがあることで、安定感もあります。蓋もしっかり閉められるので、密閉性、衛生面の安心感も大きいです。40×23×23cmと大ぶりなサイズで、耐荷重量は8キロありますので、大きめで丈夫なものを探している人にはこちらがおすすめです。ハンドル付きバスケットは100円ではなく高価格アイテムにはなりますが、お値段以上の価値を感じられるのではないでしょうか。
また、セリア同様、保冷バッグもさまざまなものが販売されています。マチが広く(18cm)肩にかけられるトートバッグ型などが展開されています。
発泡スチロール箱のタイプではなく保冷バッグの方が多い
セリア、キャンドゥ、そしてダイソーも含め、保冷バッグはたくさん販売されています。
箱ではなくバッグのよい点は、バッグは形がある程度柔軟に変形するため、入れ方を工夫することで、多く詰めることができることです。また、使わないときは折りたたんでコンパクトに収納することができます。
保冷バッグにしても、保冷剤を使うことで保冷効果を上げることができます。うまく保冷剤を活用するとよいでしょう。
100均で購入できる発泡スチロール箱の保冷性は?スペックから価格まで解説まとめ
これまで、100均の発泡スチロール箱タイプのクーラーボックスについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事では、
- 100均の発泡スチロールの箱タイプのクーラーボックスは最強レベルといえること
- 100均の発泡スチロールの箱タイプは使い捨てできる、サクッと買える、軽いことから人気なこと
- ダイソーの発泡スチロール箱クーラーボックスの保冷力・耐久性・水漏れなどは、気をつけることで対応できること
- ダイソーのほかに発泡スチロール箱クーラーボックスを販売している100均はないが、保冷バスケットや保冷バッグは充実していること
について紹介してきました。
ぜひ100均に向かい、発泡スチロールの箱タイプのクーラーボックスを手に取って見てください。次のキャンプのおともにいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。OutdoorRootsでは、おすすめキャンプグッズなどキャンプに役立つ記事をほかにもたくさん掲載しています。次のキャンプをより充実したものにするために、どうぞご覧ください。